2017年02月18日

サーボ面サーボとデータ面サーボ

現在のHDDが極めて高精度なことはご存知だと思う。
ただ それがどの程度 高精度なのかはあまり知られていない。
こう言うと「ミクロン単位でしょう。」
いえいえ ミクロンの更に1000分の1 ナノのオーダーなのです。

例えば ヘッドはプラッターから浮上していますが其の距離は10ナノ程度と言われています。
10ナノがどれ位の長さなのかというと 髪の毛の太さの 1万分の1!
たったこれだけの距離 プラッターとヘッドが離れているだけ。
当然 その精度を保つためには プラッターの平滑度もそれに見合うだけのものが要求される。

因みにインフルエンザのウイルスが80から100ナノ程度と言われているから 当然プラッターとヘッドの間には入らない。
余談だが インフルエンザ対策でマスクをしている人をよく見かけるが あんなもの何の役にも立ちません。
ウイルスは楽々マスクの素材を通り抜けます。

さて HDDに電源が入ると プラッターが回転し ヘッドはプラッターの回転による空気の流れで浮き上がる。

トラック間は25ナノメートル(nm)程度。
現在のHDDのヘッド駆動は 前に書いたとおり ボイスコイルモータを使用している。
これは それまでのステッピングモータと異なりサーボ情報を基に制御してやる必要がある。
※ステッピングモータはパルスを一つ入れると決まった角度だけ動く。

更に これぐらいの精度になってくると トラックのUniformity(ユニフォミティ=真円性)が問題になってきます。

ヘッドがプラッター上に書き込まれたサーボ信号を読み取り 自分(ヘッド)の位置を知ります。

昔のHDDはこのサーボ信号だけを書き込んだプラッター面を持っていました。
(この方式がサーボ面サーボ)

しかし 記録密度が上がってくると(トラック間が狭くなってくると)サーボ面とデータ面の誤差が問題となってきました。
その為 最近のHDDのサーボ情報はデータ面に書き込まれています。
これがデータ面サーボです。

現在のHDDはすべてデータ面サーボ方式です。
posted by sugi at 23:43| Comment(0) | HDD

2016年11月12日

ファームウェアの話

最近ファームウェアという言葉が”少しパソコンに詳しい”ぐらいの人にも通じるようになってきたようだ。

ファームウェアはHDDのすべての動作をコントロールするシステムソフトのこと。
どのようにデータを書き込むか、どのようにデータを読み出すのか、リードエラーを起こしたらどのように対処するのか等々。

通常 ファームウェアは基盤上のROM上に一部が書き込まれており 残りの大部分はプラッター上のトラック0に書き込まれている。
これはコストダウンのため、ROMの容量を大きくするとその分コストは上がるが プラッター上になら少々大きなデータであっても原価に影響することはない。

電源を投入すると HDD上でリセットがかかり ROM上のファームウェアを読み込む。
この部分には 
 スピンドルモータを回転を開始し 規定の回転数で安定させる。
 機器との接続のためのインターフェースを準備する。
等々。
そして
 残りのファームウェアをプラッターから読み出す。

すべてのファームウェアを読み込んで 初めてハードディスクとして起動するのです。

また 其の生産ロットに拠ってファームウェアが異なるのが一般的です。
つまり 先月生産されたHDDと今月生産されたHDDはファームウェアが異なるのが普通です。
※基盤交換ではデータ復旧できないのはこのためです。

ファームウェアバージョンを明記しているHDDもあります。
それでは 同じファームウェアのバージョンなら基盤交換ができるか?
と言うと それ以外の相違点(パーツ他)があることも有り やはり単純な基盤交換ではHDDを修復することは難しいでしょう。

posted by sugi at 23:29| Comment(0) | HDD

2016年09月01日

ハードディスクのピン折れ

最近 個人的な要件と少々仕事が溜まって なかなかブログを書く気になれなかったのですが、ようやく復帰します。
できるだけこまめに書いていきますので よろしくお願いします。

さて HDDのピン折れ。
IDE(パラレルATA)の頃 コネクターは針金のようなピンが並んでいました。
コネクター差込時にちょっと斜めに入ったりするとピンが1本正確にコネクターの穴に入らず 気が付かないで押しこむことにより折れ曲がる事故がよく発生していました。
曲がるだけなら良いのですが 酷い時には折れてしまったりしていました。

SATAになって 針金状のピンではなくなったため ピン自体が曲がったり折れたりする事故はなくなりましたが、今度は支えているプラスチックのパーツが折れる事故が多発しています。

これはこれで結構厄介な問題を引き起こします。
またピンに比べ なんとかなりそうな気がするためか ハンダ付けで解決しようとする方が案外多く 却って状況を悪化させることも多いようです。

前にも書きましたが ハンダ付けは 素人がいきなりコテを持って出来るような技術ではありません。
企業などでハンダ付け作業をする人は 少なくとも何ヶ月かの訓練を経ています。

単に折れただけなら なんとか簡易的な方法で対処できるかもしれません。
(自分でなんとかしようとして)症状を悪化させることはおやめ下さい。
pin_boken1.jpg

pin_boken2.jpg
posted by sugi at 23:59| Comment(0) | HDD
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